3・4・6号線は、本多5丁目交差点から日吉町交差点まで、延長2,880mの路線です。

東西に走る幹線道路の市道として1966年に事業が始まりました。

西武多摩湖線および国分寺線と交わるところを立体交差にする計画です。

国分寺線は当初、鉄道の上をまたぐ立体交差(オーバーパス)の計画でしたが、

国分寺市は10年前の2002年、

車も歩行者も地下へ潜る「アンダーパス」にすると決め直しました。

市の説明によれば、立体交差の長さは約370m。

うち、鉄道下の40mがトンネル。いまの踏切は廃止です

08年に国分寺市は、折からの財政難と立体交差案の撤回を求める住民の声を考え、

「暫定で平面交差にする」と表明していました。

やっとの思いでわたる国分寺線踏切

ところが市は09年、東京都に財政支援を求め、

11年には市と都との間で、都道として整備するとの「覚書」がかわされました。

いまの国分寺線踏切とその東西の道はあまりにも狭く、

国分寺市内でもっとも危険な道といわれます。

住民は、早く安全な道路にしてほしいと願ってきました。

しかし、いまの立体交差案は車の利便性最優先であり、周辺住民の合意をえていません。

そればかりか、346号線の代わりに都道連雀通りを市道とし、

お金のかかる歩道づくりを引受けてしまいました。

「財政難」を叫ぶ市が歩道づくりを先延ばしすることは「見え見え」です。

無責任ではないでしょうか。

それは、図からも分かるように、

1、住宅街の真ん中をつらぬく立体交差は、街を南北に分断し、

歩く人や自転車に乗る人、車いす、乳母車の通行が不便になる。

坂道を遠回りさせられたり、階段を上り下りさせられたりする。

高齢化社会にふさわしい街づくり、道路づくりに反する。

2、歩道の40mトンネル部分は壁で囲まれた空間となり、

もともと夜の人通りの少ない場所で犯罪のおきる心配がある。

特に、女性や子どもの不安は大きい。

3、車の走行に障害の少ない立体交差は大量の車をよびこみ、

周辺の交通事故、騒音や排ガスをふやすおそれがある。

大きなコンクリート構造物の立体交差は、景観や自然環境にも影響を与える。

…など、地域住民の生活破壊につながりかねないからです。

今、連雀通りの周辺の住民からは、

「市は、歩道を本気になってつくろうとしていないのではないか」という

疑問も出ています。

国分寺駅北口の大型再開発事業だけに熱中して生活関連予算の大幅削減に狂奔する市は、

「346号線整備は都の仕事」といわんばかりの無責任な姿勢ですが、

住民の意思を都に反映させ、日常生活の利便性、安全性の確保に万全をつくすことこそ、

市の本来の役目です。

「車重視」から「住民生活第一」への道路政策の転換が求められます。

今まで以上に監視を強め、声を上げていく必要がありそうです。

狭くて危険、連雀通り
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